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2021年11月11日

南三陸=ハーグ SAEZ – オランダの作家が新作を制作中、12月に発表予定

「オンライン宿泊・バーチャル旅行 パッケージ」で、“キット購入→即旅行”という画期的な体験が可能となります。

舞台は、宮城県南三陸町と、オランダの事実上の首都ハーグを2つの大海と1つの大陸を大胆に跨いで両者を結びつけた、“南三陸=ハーグ SAEZ(アート・エクスペリメン特[トッ]区)”。この特別地域で、オランダの芸大を卒業したばかりのアーティスト2人が、2021年夏〜秋にかけてレジデンスを決行。日本とオランダの間の未開領域をテーマにした、バーチャルリアリティ旅行パッケージが出来上がりました。パッケージには、それぞれのアーティスト手がけた2つのアプリが含まれています。

「Holiday glimplse(ちらみホリデー)」– Aydee Derix(アイデー・デリックス)

アイデー・デリックスは、アルバ(西インド諸島の南端部、南米ベネズエラの北西沖に浮かぶ島。 高度な自治が認められたオランダ王国の構成国)育ち、オランダ・アーネム在住のマルチメディアアーティスト。彼女は“観光”というものが持つ二面性に注目し、見慣れた風景やモノを異色の場所へと移植することで、”観光者”の実像を浮き彫りにする手法を得意としています。「観光には二重の効果があります。一方では、リラックスしたり、幸せな気分になったり、人生のさまざまな側面を見せてくれる経験や探検であり、他方では、行く先々を変えてしまう破壊的で疎外的な力です」とデリックスは語ります。アプリを開くと、トリップアドバイザーでオランダの観光スポット12位にランクインしている、風車などの昔ながらのランドスケープを残す「ザーンセ スカンス」に連れて行かれます。オランダには本来いないはずの、南三陸町の「ピアニシモな豚飼い」などの著書で知られる杉田徹さんの放牧豚が元気良く動き回っていますが、よく見ると、アプリ開始直後に撮影した自撮り画像が…

「Minaving (ミナビン [南三陸+スフェベニンゲン] )」– Piet Verkleij(ピート・フェクライ)

ピート・フェクライは、オランダのティルブルグ育ち、ハーグに近い海岸町スフェベニンゲン在住の学際的アーティスト。海辺に住んでいることの地の利を活かし、海というものの様々な側面を垣間見せてくれる瞑想的なビデオコラージュ作品を卒業展で発表したピートは「私の作品は、現実とフィクションの境界線上を歩き、世界に対する視聴者の視点を問いかけます。想像力は、私が現実に対処するのに役立ちます。複雑な世界を、私が理解できるもの、そして私にとって個人的なものに変えてくれるのです」と自身の作風を表現しています。ピートのアプリは、南三陸とスフェベニンゲンの間の“ミーナビン(Minaving)”という仮想空間がもととなっており、体験者は2つの地点が交わった不思議な景色の中をさまようことができます。日本での第3次サウナブームに便乗し、仮想現実のサウナから物語は始まります。

南三陸=ハーグ SAEZ(アート・エクスペリメン特[トッ]区)の「オンライン宿泊・バーチャル旅行パッケージ」は、2021年12月上旬に発売見込みです。パッケージを注文し、届いた組み立て式ヘッドセットのQRコードをスマホで読み取るだけで、特別地域の中にいざなってくれます。

12月5日に「お披露目イベント」 – 18時-20時(JST)

12月5日にZoom上で(YouTubeでライブ配信)逐次通訳の旅行パッケージとアプリの発表イベントを計画しています。

出演者:
アイデー・デリックス
ピート・フェクライ
錦良成(a.k.a いなり from TOFU/ロッテルダム)*南三陸AIR、本プロジェクト担当者
四方幸子(キュレーター)*南三陸AIRキュレーター

プレスリリース(Wordドキュメント)はこちら

プロジェクトのメインURL
https://msr-haag.org/

連絡先
msr.haag@gmail.com


2021年10月30日

南三陸=ハーグSAEZ オンライン実験イベント
「時里充+福留麻里<スクリーンエクササイズ>@ZOOM」 参加募集!

[日時] 2021年11月8日 20-21時 @ Zoom
[募集人数] 30名
[参加無料・事前登録制] 以下までメールをお願いいたします。後日URLを送付いたします。msr.haag@gmail.com
メールの表題:「11/8参加希望」、お名前(ひらがなも)、メールアドレス、緊急連絡先(携帯電話番号)、ご住所(都道府県・市町村まで)
[申込締切] 11月7日23:59(30人になった段階で締切)
*録画しYouTubeで公開させていただく予定です。ご了承をどうぞよろしくお願いいたします。

[概要]
今年開始した、宮城県南三陸町とオランダのハーグ市を結ぶアーティスト滞在プロジェクト「南三陸=ハーグSAEZ」(https://msr-haag.org/)は、コロナ禍において人の移動が困難になった状況を踏まえ、まず日本やオランダのアーティストによるヴァーチャル視察から開始し、来年以降実際の視察へと拡張していく予定です。

今年は、メディアアーティストの時里充とパフォーマーの福留麻里が2月からヴァーチャル視察を重ね、ゴールデンウィークに南三陸でその成果を作品とオンライントーク、そして上記サイトにて披露しました(オランダ側は、現在2人のアーティストが公募で選ばれ、12月に作品発表の予定です)。

今回、時里充+福留麻里は、新たな試みとして、コロナ禍において南三陸町で精力的に展開されているオンライン研修のフォーマットの隙間に、アートとして新しい風を導入するプログラム「<スクリーンエクササイズ>@ZOOM」を企画いたしました。

このオンラインの実験は、研修では使うことのない知覚、身体、頭を使うこと、またZoomのこれまでにない使い方を参加者の皆さまと一緒に体験するものです。レクリエーションとしての先進的なアートプロジェクトの実験に、皆さまのご参加を心よりお待ちしています。

主催:南三陸 AIR(岩田康宏、四方幸子、錦 良成/a.k.a いなり from TOFU)
特別協力:一般社団法人南三陸研修センター
*内容についてのお問い合わせ先:四方幸子(stoicomedia@gmail.com)


2021年8月6日

2021年6月1日から7月11日の間、オンライン宿泊とバーチャル旅行の体験を構築するアーティストの公募(Open Call)を行いました。各提案は、四方幸子(キュレーター、東京)、ミシェル・ファン・ダーテル(V2、ロッテルダム)、ジャクリーン・ヘルマ(Satellietgroep、ハーグ)、錦良成(TOFU、ロッテルダム)によって、実現可能性、新規性、テーマへの適合性などの観点から慎重に評価されました。

幾度にもわたる議論の結果、アイデー・デリックスとピート・フェクライに決定しました。

アイデー・デリックス(Aydee Derix)は、ArtEZのBEAR(Base for Experiment, Art and Researchの略)Fine Art学科を卒業。アルバで育った彼女は、観光をテーマにした作品を制作しています。今回のレジデンスでは、バーチャル顔ハメ看板体験を作りたいと考えています。携帯電話で自分の顔をスキャンすると、その携帯電話がVRヘッドセットになり、オランダの観光地の風景の上に、南三陸町の動物たちが置かれた空間へと導かれます。よく見ると、自分の顔が動物の顔をはじめ、シーンのあちこちに埋め込まれていることに気づくでしょう。卒業制作展では、カメラでスキャンされた顔が、エキゾチックな人工ビーチの太陽の真ん中に映し出されるフィジカルバージョンを制作しました。

ピート・フェクライ(Piet Verkleij)は、KABKのArtScience Interfacultyの卒業生です。ティルブルグ出身で、現在はスヘフェニンゲンのビーチ近くに住んでいます。ピートは、海の実写映像をもとに、雲の動きに合わせて波の速度を慎重に調整したコラージュビデオを制作しています。それが不思議な超現実的な没入感を生むのですが、今回のレジデンスでは、南三陸町の映像を組み合わせて新しいものを作りたいと考えています。アイデアのひとつとして、レジデンスのコンセプトに基づき、ハーグから見た南三陸の風景を作ってみたいそうです。また、最近の日本のサウナブームに乗じて(伝統的なサウナにはスクリーンが埋め込まれているので)、彼の作品をスクリーンに映し出して、瞑想的なサウナ宿泊体験を作るというのも面白いかもしれません。